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中国武術は武器が多彩

双剣を購入

習っている武器術の中で、唯一所有しておらず、長年欲しいと思っていた双剣を、ついにゲットしました!

双剣(納剣状態)
双剣(抜剣状態)

今回は、古い馴染みのオリエンタルドラゴンさんに在庫があるとのことでしたので、久しぶりに購入させていただきました。

表演用の薄くてよく撓(しな)るタイプで、その分軽量なので、練習用としては少々物足りないのですが、せっかくの機会なので購入を決意。「重いものを軽々と、軽いものを重厚に扱う」が師の教え。重厚に扱えるよう精進します。

日本では、あまり取り扱われてない武器なので、在庫ないこと多いのですよね。

二本の剣を重ねて一本の鞘に格納するタイプの武器で、持ち手の断面は半円のかまぼこ状になっています。一本の武器に見せかけて実は二本という、相手に実体をできるだけ分からせない、武術的思想が垣間見えます。

双剣は八卦掌の武器術として、八卦双剣という套路で習っております。あまり練習できていないので、これを機に、練り直そうと思います。

中国武術における武器術

中国武術は、一般に拳法のイメージが強いですが、たいていの流派は総合武術で、武器術も教えていると思います。というより、武器術が先なんですけどね。弊会で行っている推手なども、理解が深まれば、武器術由来の技術だということが、よくわかります。

基本的にある程度伝統的な流派であれば、四大兵器術と言われる、槍、棍、刀、剣の教えは残っています。中国では、武器のことを「兵器」や「器械」といい、この4種類が武器術の基本です。

太極拳では、一般的に剣が代表的な武器というイメージを持たれていますが、本来は槍術派生であり、長兵器(槍や棍の長柄武器)や二本の短兵器(刀や剣)など、両手で武器を持って徒手套路がそのまま可能となっています。

うちの場合は、太極拳、八卦掌、形意拳の三つの武術を融合していますが、四大兵器が三つの流派それぞれに四種類ずつあるわけではなく、分散して伝わっています。

太極拳だと剣と刀、形意拳だと槍、八卦掌は刀(八卦大刀)、棍、双剣、剣(龍形剣)といった具合です。どれもとてもカッコいいですよ!

槍は「百兵の王」と言われ、実用性が高い武器です。

徴兵された農民などが、歩兵となるためにまず渡されたのが槍です。槍は長い間合いから攻撃できるという点と、武器の先端から懐までの距離があるので、相手にとっては攻めづらいという利点があります。変わりに懐に入られると取り回しがしづらくなり、不利になるという面もありますが、槍術においては、近づかれたときに対応する技もあります。

中国の槍の柄は、弾力性のある白蝋樹(はくろうじゅ)という柳の一種の木材を使用して作ります。よくしなる素材で、白蝋棍(はくろうこん)として表演競技の棍術などでも使用されております。白蝋棍の先端に槍穂をつけて用いられます。最近はファイバー素材の柄なんてのもあるようですね。

太極拳は槍術派生と上述しましたが、他にも形意拳や八極拳なども槍がベースとなった武術です。

棍は、もっとも単純な武器で、人類が最初に用いた武器の一つと考えられています。棍術は少林寺に伝わる少林棍が有名です。その技法は長い歴史の中で発達してきており、非常に高度な攻撃や防御が可能です。太極拳においても、舞花棍(ぶかこん、ウーファーコン)と言われる基本の取り回しの操作が、そのまま徒手の技になっているものもあります。また、棍の取り回しがそのまま刀などの技法にも使えるなど、根源的な武器とも言えます。

上述したように、表演競技では白蝋棍が主に用いられていますが、流派によっては、しならない硬い木材を使ったりもします。また、長さもさまざまです。120cmほどの鞭杆(べんかん)と言われる、短い棍を使うものもあり、太極拳でも扱っている流派があります。

白蝋棍

うちでは龍形八卦棍(りゅうけいはっけこん)で棍術を学びます。長さとしては床から自分の眉毛までの高さ(5尺〜6尺くらい)くらいが、丁度いい長さになります。

日本においては、刀剣というとすべて日本刀に統一されていますが、中国では刀と剣は明確に分けられており、刀は反りのある(宋代以前は反りはないものがほとんど)片刃のものを指し、両刃でまっすぐなものを剣といいます。

刀の場合で言えば、柳葉刀(りゅうようとう)と呼ばれる刀が、中国刀のイメージとして一番知られていると思います。ほかにも南派武術で使われる胡蝶刀(こちょうとう)や、日本の野太刀を基にした苗刀(びょうとう)などがあります。また楊式太極拳における楊式刀は、柳葉刀ではなく日本刀に近い刀身で、先端は両刃になっている、日本で言うところの小烏造(こがらすづくり)となっている片手刀術です。

柳葉刀

日本刀は両手で扱うのが基本ですが、中国刀はほとんどの流派が片手刀術で、双刀といって両手に刀を持つ二刀流にする場合もあります。苗刀術は日本刀術を参考にされており、両手で扱います。

苗刀

また、中国では春秋大刀(しゅんじゅうだいとう)といった、長柄武器もあります。長い柄の先に片刃で反りのある刃を取り付け、この場合は両手で扱います。三国志演義の関羽が愛用している、青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう)をイメージすれば、わかりやすいかもしれません。日本では薙刀(なぎなた)が近いと思われます。

中国の剣はまっすぐの両刃の武器ですが、西洋のロングソードなどのようなものではなく、レイピアなどが近いと思います。

細身で基本的に「刺す」ことが中心の武器で、切る動作も、手首など、動脈のある場所に傷をつけるなどの用法が多く、切断するといった使われ方ではないです。格の高い武器とされ、時代によっては剣の所持が社会的地位を示すこともあったようです。武器の中では軽量な方なので、女性が使用することもあったようです。こちらも刀と同様に両手で二本もつ双剣といった使われ方もあります。

「一月棍、百日刀、千日槍、万日剣」と、それぞれ修得にかかる日数について言われており、剣は扱いが難しいとされています。

その他

四大兵器以外にも、判官筆(はんがんひつ)や蛾眉刺(がびし)といった、奇門兵器と呼ばれる一風変わった武器種がたくさんあるのも、中国武術の魅力です。八卦掌だと、鴛鴦鉞(えんおうえつ)といったものが奇門兵器にカテゴライズされています。ゲーム三国無双の練師や鮑三娘が使用していますね。私も大好きな武器です。こちらは私も購入済みの、樹脂でつくられた鴛鴦鉞です。

鴛鴦鉞

八卦掌の徒手や、八卦双剣の套路でそのまま扱える好武器!

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