最近、立ち上がりにくくなっていませんか?
「昔よりも歩くのが遅くなった気がする」「椅子から立ち上がるのに力がいる」「よくつまずくようになった」——
そんな小さな変化を感じていませんか?
年齢とともに筋肉は自然と衰えていきます。その原因のひとつが、「サルコペニア」という状態です。放っておくと、転倒や寝たきりにもつながるリスクがあります。
でも大丈夫。正しい知識とちょっとした心がけで、筋力低下は防げます。
そのカギを握るのが「タンパク質」と「適度な運動」です。
サルコペニアとは?
サルコペニアとは、加齢により筋肉量や筋力が低下する状態のことです。ギリシャ語で「筋肉(sarco)」「喪失(penia)」を意味します。
2016年10月、国際疾病分類に「サルコペニア」が登録されたため、現在では疾患に位置付けられています。
日本では、75~79歳では男女ともに約2割、80歳以上では男性の約3割、女性の約半数がサルコペニアに該当し、健康寿命を縮める大きな要因として注目されています。
筋力が落ちると、日常動作が困難になり、転倒・骨折・寝たきり…と悪循環に陥ることも。
サルコペニアは「老化現象だから仕方ない」と思いがちですが、適切な食事と運動で予防・改善が可能です。
タンパク質は筋肉の材料
筋肉の維持や修復に必要なのが「タンパク質」です。
ところが高齢になると、
- 食が細くなる
- 消化吸収が弱くなる
- 筋肉を作る力自体が弱くなる
といった理由で、若い頃と同じ量では足りなくなるのです。
高齢でなくても、消化器が強くない体質の場合、やはり吸収効率が悪いので、筋肉などはつきにくい傾向にあります。痩せ型の人は要注意です。
「肉や魚はあまり食べない」「朝食はパンとコーヒーだけ」という方は、要注意です。筋肉の“材料”が足りていないかもしれません。
シニアに必要なタンパク質量とは?
厚生労働省の推奨では、高齢者は体重1kgあたり1.0〜1.2gのタンパク質が目安とされています。
例えば、体重60kgの方なら、1日60g〜72gが目標になります。
これは意外と多く、以下のような食品を組み合わせる必要があります。
食品 | タンパク質量(目安) |
---|---|
卵1個 | 約6g |
納豆1パック | 約7g |
鶏むね肉100g | 約22g |
豆腐1丁 | 約15g |
牛乳200ml | 約7g |
「こんなに毎日食べられない…」という方もいるでしょう。私も食べれてないですね。そこで便利なのが「プロテイン」です。
プロテインは高齢者にもおすすめ
プロテインというと「筋トレする若者の飲み物」というイメージがあるかもしれませんが、実は高齢者こそ取り入れる価値があります。
最近では、高齢者向けの栄養補助プロテインも多く販売されており、
- 飲みやすいミルク味やココア味
- カルシウムやビタミン入り
- おなかに優しい配合
など、安心して取り入れられる製品が増えています。
飲むタイミングとしては、
- 朝食に+αで
- 軽い運動のあと
- 食事がとれなかった日のお助けアイテムとして
無理なく習慣に取り入れるのがポイントです。
おすすめのプロテインをいくつか紹介します。
知り合いの空手の先生に教えていただき、私も愛飲している一品です。植物性甘味料ステビアを使用しており、人工甘味料は使われておりません。牛乳か豆乳に溶かして飲むと説明が書かれていますが、水でも普通に飲めます。個人的な好みはリッチチョコレート味です。
タンパク質のみならず、ビタミン、ミネラル、食物繊維などを含んだ完全食タイプ。
お腹にもやさしい、医療品、医薬品メーカー基準の品質。溶けやすくて飲みやすい。
タンパク質+運動で筋肉を守る!
食べるだけでは筋肉はつきません。
同時に「使う」ことが大切です。
こちらの記事でも紹介していますが、太極拳で全身の筋肉、特に下半身を使った運動となっていますので、筋肉の維持にも有効な運動です。太極拳でしっかりと全身の筋肉を「使い」ましょう。
ポイントは、毎日少しでも続けること。
プロテインを摂るタイミングで軽い運動を組み合わせれば、筋肉の合成がさらに高まります。
毎日の食事と運動が、未来のあなたを守る
✔ 筋力低下=サルコペニアは予防できる
✔ 高齢者こそ、タンパク質をしっかり摂ることが大事
✔ 食事で不足する場合は、プロテインで無理なく補おう
✔ 太極拳とセットで筋肉維持を目指そう!

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