太極拳を上達するために大事なこと

漫画『SLAM DUNK』より引用

漫画『SLAM DUNK』で、安西先生が主人公の桜木花道にシュートの個人レッスンをしたときのお言葉です。この特訓の流れは、上達するための手順を上手く描いていると思います。

太極拳では、套路(とうろ)練習で先生が前に立って、生徒さん達がその後ろに並んで真似をしていくというのは、どこでも見られる練習風景かと思います。もしその練習場所に鏡が張られている場合、先生の動作に加えて自分の動作も確認できます。(そんな余裕もないかもですがw)

ふと自分の動作をみると、先生の動きとなんか違うぞ(というか全然違う!(°Д°))ということが結構あると思います。でも本人は一生懸命先生と同じように動いているつもりなのです。

『SLAM DUNK』においても、花道君は自分のシュートフォームがめちゃくちゃで、どうして入らないのかわからない状態でがむしゃらにやっていたのです。そこで安西先生はシュートしているところをビデオに撮って本人に見せます。そのとき花道は「こんなの俺じゃねぇ!」と言って、セルフイメージとのギャップにショックを受けます。そこで安西先生の冒頭のお言葉が出てきます。

できていないうちは、自分の感覚では正しくやっていると認識して、間違ったことをやっているのです。これは初心者に限らず付いて回る問題で、私もいまだにショック受けまくりです(笑)

主観で「これでいい!」が客観的に見たらおかしいということは、自分が感じている正しいという感覚が、間違ってしまっているということなのです。これでは、どれだけ練習しても間違った動作を繰り返してしまい、上達はできないのです。

これは別に運動に限った話ではなく、ありとあらゆることで起きていることと思います。

したがって我々は、まず自分の状態を「感じる」ことを重視します。感覚がセルフイメージを裏切っているので、感覚の方を修正していく必要があります。望ましい姿勢や動作をやってもらうと、特に初心者の方は違和感を感じます。それまで自分がよいと認識していた状態と違うためです。その違和感を、逆にその感覚がほうがよい、さらには当たり前になるまで、繰り返し練習するのです。そういう練習体系になっています。

安西先生も花道君のシュートのフォームをずっと撮映し、客観的に見せることで徐々に正しいフォームの感覚を認識させる方法で指導しています。

弊会では、まず最初に真っ直ぐ立つということで、感覚がずれていることを認識していただくようにしています。

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